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同窓会事業第34回イエズス会校同窓会連絡会議(JJHAF)に参加して

1年に1度、姉妹校の六甲学院、広島学院、上智福岡中学高等学校との4校で開催される「イエズス会校同窓会連絡会」(JJHAF:The Japan Jesuit Highschool Alumni Federation)が、2016年11月19日(土)に広島で行われました。昨年は上智福岡での開催でしたので、通常の順番であれば2016年度の第34回JJHAFの幹事校は栄光でした。しかし、せっかくならば、本校新校舎を姉妹校同窓会役員の皆さんにJJHAFの機会にご覧いただければと思ったことと、広島学院が2014~15年にかけて講堂と聖堂を建て替えたことから、一昨年の上智福岡でのJJHAF会議で、2016年度第34回は広島学院で開催しようということになった訳です。本校同窓会からは菱沼会長、関根副会長、山田が出席し、4校が情報や課題を共有し意見を交換するとともに親交を深めました。
連絡会の会場は、新築のペドロ・アルペ記念講堂の2階会議室でした。一昨年の広島開催時の会場は広島駅直近のホテルだったのですが、無理なお願いして会議の前に広島学院を訪問させていただきました。その際は、まだ新講堂と新聖堂は建築中で、大型のクレーンが設置され、現場はシートで覆われている状態でしたが、2015年8月に完成し、9月5日にしゅん工記念式典が行われたとのことです。近隣の駅からタクシーで広島学院に向かい、学院入り口から新「ペドロ・アルベ記念講堂」に歩を進めると、真新しくシンプルで落ち着いた佇まいの建物が目に入りました。
会議に先立ち、集合時間13時の少し前から30分ほど、新講堂と新聖堂を案内していただきました。この建物の設計・監理は高垣建次郎氏(栄光〇〇期)、ステンドグラス監修は志田政人氏で、講堂エントランスや廊下には、ペドロ・アルベ神父の画やお言葉が掲げられています。2階のメモリアルエリアには、広島学院の歴史的なオブジェやレリーフなどが飾られ、聖堂には、鮮やかなステンドグラスが施されています。さらに感動したのは、講堂のステージ奥(つまり座席から見て正面奥)の造りで、大きな木戸を全面開放出来るようになっているのですが、木戸をスライドして開けると、瀬戸内海が視界にぱーっと広がる仕掛けになっているのです。入学式や卒業式などの式の最後に、この演出を用いるとのことで、薄暗い会場に一気に光が差し込み、その先には海が広がるという、すばらしいシーンが展開されるようです。学園から海が見えない栄光としては、ちょっと羨ましい感じでもあります。この雰囲気、すばらしさを紙面で伝えることは残念ながら難しいのですが、もし何かの機会に直接ご覧いただけることがありましたら、ご確認、ご堪能いただければと思います。
さて会議ですが、見学後13時30分ごろから2時間程度行われ、幹事の広島学院の司会で進行しました。会議の概要は以下の通りです。

≪会議の概要≫

  • 1 日時:会議 2016年11月19日(土)13:30~15:30(懇親会17:00~19:00頃)
  • 2 出席者
    広島学院:会長、副会長4名、事務局次長、事務局員(懇親会、広島学院三好校長先生)
    (2)六甲学院:会長、副会長1名、事業委員長
    (3)上智福岡:会長、副会長1名
    (4)栄光学園:会長、副会長2名
  • 3 会議の概要、議事等
    広島学院翠友会の粟屋会長からご挨拶
    上智学院中等教育担当理事の李神父からご挨拶、近況報告と提案
    • ・2017年6月ごろに上智+4校の卒業生を募る会の開催を検討している。
    • ・同窓会のつながりをさらに強化していきたい。イエズス会校同窓会世界大会の開催。また、第2回世界フォーラムを2019年広島で開催することを計画中。
    • ・上智大学同窓会「ソフィア会」は地区持ち回りで年1回全国大会を開催している。
    • ・上智大学は、スーパー・グローバル・ユニバーシティとして、海外の多くの大学と提携している。姉妹校卒業生にも海外大学を紹介、斡旋していく用意あり。
    • ・法人合併したこともあり、次回JJHAFには、ソフィア会からも来賓、オブザーバー等で参加してもらうと良いのでは。
      • (3)自己紹介後、各校同窓会の近況をそれぞれ紹介した後、議事に入った。
      • (4)各議事について、意見交換、議論を行った。議事は以下の通り。
      • ア 会員名簿発行について
      • イ 会費の徴収について
      • ウ 東ティモール支援について
      • エ イエズス会校同窓会世界連盟への加盟金について
      • オ その他(各会周年行事祝賀会等へのお祝いについて)

各校からの近況として、六甲からは、①名簿改訂:出版済み、氏名のみ記載の簡便な形式。費用は広告等で黒字。②伯友奨学基金の設立について、が報告されました。
栄光からは、①学園創立70周年事業と募金活動について、主な事業紹介、募金活動、同窓会企画などの説明。②同窓会定例事業、検討課題の概要説明。③本会議のその他の議題で取り上げられている「各会行事参加時のお祝い等について」の素案提示、を行いました。
上智福岡からは、①同窓会60周年記念式典の報告。②男女共学になり現在女子は高校2年生となり、あと1年半ほどで同窓会に参加してくること。③定例の総会を毎年行っているが、38才になる学年が幹事、28才が副幹事をやることが仕組みとして決まっていること、などが報告されました。
広島からは、①事業の報告として、役員総会、広報活動、名簿発行、会員交流事業の開催、地域支部の活動、職域同窓会の状況。②その他、ゴルフコンペ、JJHAFサッカー、広島に薬剤師の会、関東で医師の同窓組織化を準備していること、などが報告されました。
続いて、まずその他の、「各会行事参加時のお祝い等について」から議論を行いました。確認されたことの概要は、①姉妹校行事への参加費用は、来賓としての参加であっても、基本的には会の参加費を人数分お渡しし、お祝い金は持参しない。また開会のお知らせを姉妹校にする場合、開催校は事前に会費を明確に各校事務局へ通知し、併せて領収書を用意する。②JJHAFサッカーは、各校の事情を考慮した各校の判断で良いが、今後基本的には地理的に中間にあり、グラウンドも学園施設を借用できるということで六甲での開催が多くなると思われる。よって、各校は同窓会支部活動への補助的な位置付けと同様に対応すれば良いのではないか、と整理されました。
続いて、継続課題として名簿発行について、まず広島から状況の説明が行われました。2016-2017版を、2年に1回の従来通りに12月に発行するべく準備進行中で、毎回アンケート用紙を送付して、掲載に関する調査をおこなっているとのこと。会費未納でも送付し、併せて会費の督促を行うようにしている。(今回は7,100部発行予定)また、2016年からホームページ上で更新できるように改変したため情報更新が便利になり登録更新が増加したとのことでした。(2年間で約30%の情報が更新されるとのこと。)
六甲は、紙面の名簿については期ごとの名前のみを掲載する索引的な冊子を作製し、5,600部配布しました。3年に1回の発行は変わらず、詳細のデータ取得(たとえば当該期の住所電話連絡先情報一覧等)は、事務局に依頼すれば可能にしているとのことです。個人情報保護法の改正等に係る詳細検討は今後とのことです。
上智福岡は、名簿発行は行わず、情報は事務局が保持しており、年1回発行の会報送付で内容を確認するとともに、専門会社に管理等を委託しているとのことです。
本同窓会としても、名簿については現在検討中の懸案事項であることは明らかですので、各校同窓会の動向を参考にして、検討していく必要があります。
東ティモール支援については、引き続き各校で学校と同窓会が協力するなどして50万円ずつ支援することが確認されました。
最後に、奨学金や育英基金などの話題にもなりましたが、予定の時間となってしまい、今後継続して検討することとしました。
まだまだ議論が尽きない中、開会後2時間があっという間に経過し、次回幹事が栄光であることを確認して、とりあえず会議を終了しました。会議終了後、新講堂で写真撮影を行い、広島市街の懇親会会場に移動しました。懇親会の開始まで少し時間があったので、私は広島翠友会の林副会長のご案内で、会場近くのエリザベト音楽大学を見学させていただきました。同大学の初代学長はイエズス会のE.ゴーセンス神父であり、また同大学は2010年に上智大学と学生交流協定を提携しているとのこと。広島学院の新講堂・新聖堂のしゅん工記念演奏会では、同大学の「エリザベト シンガーズ」が出演されるなど、広島学院との親交は深いようです。
さて、懇親会は、翠友会役員の皆さん御用達のお店で行われました。広島学院の三好校長先生も合流され、広島牡蠣などを堪能しつつ、さらに各校の親交を深め、議事録には掲載し難い「情報の共有」を行うなど大いに盛り上がりました。各校は所在地域が異なり、参加者は仕事も年代も違うのですが、そこはやはりイエズス会校での教育を受けた者同士、何の隔たりもなく会話は弾み、大いに盛り上がり、時を忘れるほど楽しく有意義な会でした。次回、栄光新校舎での再会を参加者全員で確認し、午後7時過ぎに散会となりました。

同窓会副会長
山田 宏幸 (30期)