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特別委員会:「会員名簿とEACON」からのご報告

総務部長 青木 嘉光 (10期)

特別委員会「会員名簿とEACON」は昨年8月の常任委員会で設置を御承認頂いて以来8回開催。現在「非公開」ばかりが目立つ「EACONの会員名簿」の情報を、従来の「紙の名簿」と同じ「公開」レベルに変えることで、「役に立つ名簿」に出来ないか法律面、システム面、両方から議論を重ねてきた。これまでの検討の経緯を以下にご報告申し上げる。

【1】法律面からの検討(個人情報保護法の遵守について)

個人情報保護委員会に個人情報保護法への対応について照会、また「栄光学園同窓会個人情報保護ポリシー」を見直し、2014年版会員名簿と同レベルの個人情報をWEB上に提供することは問題のないことを次の通り確認した。

●EACON「会員名簿」に、「紙の名簿」に公表されている同じ個人情報を掲載することに問題はない。

(1)「紙」から「WEB」に媒体をかえても、記載項目を変える必要はない。
「一般論として、個人情報保護法では、会員名簿について印刷名簿とWEBによる名簿とで、その記載項目に関して何の違いも定めていない。また、個人情報保護法にはどの項目とも書かれていない。従って、印刷からWEBに変えても公表する記載項目を変えなくても構わない。」 (個人情報保護委員会相談ダイアル 2018.11.5.)  
(2)当同窓会は以前から「紙」の名簿を作成しており、その際、「第三者提供」について、同意を得ていると考えてよい。⇒ WEB画面での公開は問題ない。
Q:新たに会員名簿を作成・配布する場合、変更点の無い会員は、以前取得した情報をそのまま利用することになるが、その場合はどのように取り扱えばよいのか?」
A:「以前に会員名簿を作成する際、その会員に対して、「利用目的」を伝え、「第三者提供」について同意を得ていると思われるので、その場合は改めて何か行う必要はない。」 (個人情報保護委員会の注意事項、平成29年5月)
さらに実態面の確認のため、EACONのプロバイダーである(株)イーストゲートに、同社の他のユーザーの運用状況を聞いてみた。「他の同窓会のお客様の場合、システム導入前に会員の住所や電話番号が記載された名簿を冊子でご郵送されていた団体は、システム移行後も住所や電話番号を最初から公開していることがあります。(イーストゲート・伊藤2018.12.3.)」このように、システムへ移行後も「紙の名簿」と同様に公開しているところもあるとの回答であった。 
(註)個人情報保護委員会について
個人情報保護委員会は、日本の行政機関の一つ。内閣府の外局として、内閣総理大臣の所轄に属する行政委員会。個人情報の保護に関する法律に基づき、2016年(平成28年)1月1日に設置され、具体的には、次のような業務を行っている。○特定個人情報の監視・監督に関すること ○苦情あっせん等に関すること ○特定個人情報保護評価に関すること ○国際協力  ○個人情報の保護に関する基本方針の策定・推進:個人情報保護法に基づく「個人情報の保護に関する基本方針」の策定等を行い、官民の個人情報の保護に関する取組を推進 ○広報・啓発:個人情報の保護及び適正かつ効果的な活用について、パンフレット、ウェブサイト、説明会等を活用した広報・啓発活動 ○その他。

●個人情報保護法と栄光学園同窓会個人情報ポリシーとを比較、個人情報取扱事業者に求められる義務にも対応できていることを確認。

平成15年(2003年)5月30日「個人情報の保護に関する法律」が成立、平成17年(2005年)4月30日に全面施行された。その後、社会環境の変化を踏まえ、平成27年(2015年)9月に改正個人情報保護法が成立し、平成29年(2017年)5月30日から全面施行された。
当同窓会の現状は、個人情報を集める時、①「利用目的を特定(第15条)」しており、②「取得に際し、その利用目的を公表(第18条)」しており、③第三者に提供の制限(第23条)も「名簿に掲載される会員に対して配布するためと伝えたうえで任意で個人情報を提供してもらえば、同意を得たこととなります。」と言う個人情報保護委員会の説明通りに対応している。
これらはすべて、ホームページ右下「ご利用にあたって」をクリックし「栄光学園同窓会個人情報保護ポリシー」で、誰でも閲覧可能なように、公表してある。また、特に新卒業生には卒業式当日配布する「同窓会のご案内」で、EACONや会員名簿に関連して会員の個人情報の取扱についても詳しく記述している。このように、個人情報保護法の遵守については、遺漏のない運用体制になっていることを重ねて確認した。

【2】システム面からの検討(EACONの設定条件の変更について)

個人情報保護法への対応は出来ていることが確認できたので、つぎに実際にEACONの「公開」レベルの設定変更をどのように進めるかを議論した。

●EACONの初期設定変更(紙の名簿と同じ公開レベルの情報提供)のための手順

(ご参考:比較詳細)

①個人情報を集める時のルール

②個人情報を第三者に提供する時のルール

③その他のルール

「EACONの画面」を、「紙の名簿」と同じレベルに戻して公開するに当たっては、どのような手順で行うか、そして「紙」から「WEB」に会員名簿の媒体を変えることを会員に正式に周知する際の注意事項について検討した。
(1)画面の初期設定変更前の準備
初期設定の変更(「友達とグループに公開=FG」を「公開=P」に)の実施前に、①アクセスログ及び②事務局への葉書や電話記録などを見て、既に自分の意思で「非公開」などに設定変更をした会員をよく捕捉し、これら会員の「非公開」などの意思は変更せず維持するよう、細心の努力を払う。そのうえで、万が一の漏れが発生する場合に備え、予め「通知状(お知らせ)」に会員の理解と協力をお願いする文言を入れておくことで対処することを基本方針とする
≪初期設定の変更(FG⇒P)の一斉操作と操作除外者の詳細≫
EACONのアクセスログを基に、約8,500人の対象有効会員を分けると、未ログイン会員が約7,000人、既ログイン会員が約1,500人となる。このうち、既ログイン会員1,500人は、①自分の意思で登録データを更新した人と、②特に更新はしなかった人とに分けられるが、いずれも設定の一斉変更(FG⇒P)の対象からは除外する。
未ログイン会員7,000人は、このうちの5,300人が登録データについて更新をしていない。これらは設定の一斉変更(FG⇒P)の対象としても問題はない。残りの1,700人は事務局に葉書や電話で登録データ更新を依頼している。但し、この中には、「公開」「非公開」を伴う更新依頼とは限らず、単に住所等の異動の更新依頼もある。従って、未ログイン会員については、大半が設定の一斉変更(FG⇒P)の対象となるが、事務局に「公開」「非公開」の設定変更の依頼があった人については全員除外する。
(これを確認するため次の様な表に纏めた。)

【3】今後の予定について

「会員名簿」は同窓会活動の根幹をなすものであり、また会員全員の重要な個人情報に係る問題でもあるので、当然「総会」にお諮りする必要がある。その為、今後の行程管理でも5月11日の「総会」を念頭に予定を立てている。

●「EACON会員名簿」について、説明用の印刷物を作成し会員一人一人に郵送する

会員名簿の印刷をやめ、「EACON」での管理の開始にあたり、変更の趣旨をよく理解してもらうため、「会員リスト」「EACONの使い方」それに、「通知状(お知らせ)」を準備し会員一人一人に郵送する。

(ご参考)「EACON会員名簿画面」の掲載情報の公開、非公開の設定

●EACON未ログインの会員全員へIDと仮パスワードを個別に郵送する

また、2014年以来まだ、EACON未ログインの会員に対しては、再度IDと仮パスワードを同封する。これを使って、今回は必ず、EACONにログインするよう注意を喚起する。

この様に、「役に立つ名簿をEACONで提供」するべく議論を進めて来ているので、会員の皆さまには、次の点につき、是非ご理解とご協力をお願い致したい。
(1)2014年のEACON開始以来、未だログインが済んでいない会員の皆様は、今回再度お配りするIDと仮パスワードで、必ずEACONへのログインをお願い致します。
(2)5月11日の総会後、7月1日を目標に「公開」「非公開」の設定変更を予定しています。変更後の画面を必ずご覧いただき、ご自分の情報をご確認頂くことをお願い致します。
(3)EACON上では、ご自分の個人情報はご自分で管理することが出来るようになりますので、今後のご協力をお願い致します。

(これら議論に参加してくれている特別委員会メンバーは次の通りです) 会長、副会長、事務局長、及び本部5部の部長、大須賀喜彦幹事(39期)、中路喜之(29期常任委員)、森厚(31期委員)、内藤文樹(32期常任委員)、河原光博(37期常任委員)、村井元彦(37期委員)、米村俊彦(43期常任委員)、石田明久(51期常任委員) *敬称略 (取り纏めは総務部長)