ホーム活動報告・会報記事支部等活動山岳部OB会 春の栄光ヒュッテ行

支部等活動山岳部OB会 春の栄光ヒュッテ行

春の山岳部OB会が4月22日(土)に丹沢・札掛の栄光ヒュッテで開かれました。昨春のヒュッテ訪問以来、山小屋の利用方法について学園と議論を重ねてきたなか、改めて小屋を見てみようという趣旨で、11人が参加しました。うち86歳を超える3期生が3人、最後の山岳部員の24期も65歳を超えるだけに、8人がマイクロバスで、3人が歩いて札掛に入りました。
早々に小屋を見て回ります。雨戸のペンキが剥がれかけていましたが、概ねしっかりしています。生徒が寝起きしていた広間も皆が集う土間も、昔とほとんど変わっていませんでした。裏手の炊事場ではボンベの栓を開け、ガスを出してガスコンロが使えることを確認しました。汲取式だったトイレはバイオトイレに進化していました。
当日は、どんよりとした曇り空、小屋も底冷えがしていました。窓を開けても室内は薄暗く、ランプを点灯。枯葉と枯れ枝を集め軒下の薪を10本ほど拝借して、ストーブに火を入れました。何十年ぶりかのランプや薪ストーブでしたが、若い頃に覚えた技は錆びついておらず手際よく準備が整いました。ランプの灯りの下、ストーブを囲んでいると「昔に戻ったようだ」との声が出ました。
会はいつものように、岩崎孝之会長(10期)の挨拶に続き、「山の男の十の掟」と山岳部歌を斉唱の後、自己紹介。3期の星野芳久さんは、山岳部長で今は亡きハンス・シュトルテ神父(天狗さん)からヒュッテの設計を頼まれ、八ヶ岳にある上智大学の山小屋をモデルに図面を描いたが、煙突がないと天狗さんに却下されたというエピソードを紹介するなど、それぞれが山小屋の思いを語りました。
そして、メインテーマの学園から示された「栄光山小屋の利用手引」について検討。手引きの柱は、学園の利用予定がない日に限り、卒業生は学園の許可を得て利用でき、小屋の炊事道具、ランプ、ストーブなども使えて、下の広場ではキャンプ利用も可能などの内容。議論は、ストーブの燃えかすの処理方法の確認やバイオトイレの使い方、ペット同伴の是非など幅広く、さらに、窓の塗装の剥離や老朽化したストーブの更新など小屋の維持にも話が及びました。
弁当で昼食を取った後は、星野さんが持参した大小二つの天狗の面を星野さんと幹事の田中泉さん(11期)が被って、天狗さんのおはこだったテング踊りを披露。午後2時前に、小屋に泊まるひとりを除いて、新緑に囲まれた小屋を後にしました。

中川 聡 (24期)