2023年11月26日午後、栄光学園同窓会関西支部は第4回総会を行いました。今回もリアル(於:AP大阪梅田東)およびzoom 上双方の、ハイブリッド形式での開催となりました。以下はそのご報告です。
恒例となった瞑目の後、武優樹学生幹事(66期)の総合司会により開会となりました。幹事団からは金田真己事務局長(28期)より開会の辞がありました。その後、河原光博栄光学園同窓会会長(37期)より、挨拶も兼ねて学園の近況報告を伺った後、引き続きイエズス会兄弟校同窓会からのご来賓のうち、広島学院翠友会関西支部副支部長三宅秀芳様、上智福岡泰星会関西支部長原田耕作様よりご挨拶を頂きました。引き続いて議事を行い、2022年度決算、2023年度予算案の二議案とも承認された所で、議事は終了しました。
休憩の後、栄光23期生で、現在兵庫県立はりま姫路総合医療センター副院長をされている当麻美樹さんより、「救急医療の現状と今後の展望 −重症外傷からCOVID-19まで− 知ってて損はない!救急医療のリアル」とのタイトルで講演がありました。様々な形があり得る中、突然の生命危機に陥った患者の蘇生を救急医療の目的とする同センター副院長の立場から、生命の基本のABCD(Airway[気道], Breathing[呼吸]、Circulation[循環]、Dysfunction of Central Nervous System[中枢神経])確保の上で時間との勝負が死活的である事を、ふんだんな図像を用い説明して下さいました。続いては、その「時間との勝負」に際し強力な武器となるドクターヘリについて。災害時、近年では熊本地震の際、被災地から医療活動が出来る場所への患者の移送の手段として脚光を浴びたが、より身近な所、例えばゴルフ場での緊急事態発生時にも生命を救うツールとなる事を、一同、納得させられました。2014年から2016年までの2年間で、兵庫県播磨地域にある107箇所のゴルフ場から総計33件のドクターヘリ要請があり、内7件が現場心停止によるもので、3件は社会復帰まで回復した由、(ゴルフへ行く際には、フェアウェイにドクターヘリが着陸できるゴルフ場かどうか確認を、という「知っておいて損はない」アドバイスも頂きました)。重症外傷(上記のABCDの複数にダメージが生じる)場合の優先順位の付け方の重要さについて触れられた後、最後にCOVID-19の際の、兵庫県COVID-19拠点病院としての兵庫県立加古川医療センター(前職)の対応、振り返っての課題について、文字通りリアルな経験に基づくお話を伺いました。第一の感染症であるコロナ自体への対応もさる事ながら、第二・第三の感染症ともいえる、物理的に厳しい状況下での医療従事者の心理的負担増加、これに輪をかけ、社会的偏見が医療従事者をさらに心理的に追込むといった状況への対処も深刻であった、との事でした。医療行為だけでなく医療のマネジメントまで職掌とされた立場におられた方からの、貴重な報告でした。
講演会終了後、今回初参加の方に、簡単な自己紹介を兼ねたご自身の関西との縁について短いスピーチをしていただきました。大須賀喜彦同窓会本部副会長(39期)による同窓会70周年記念イベントの案内をはさんで、スクリーンショットを用いた参加者の集合写真撮影、金澤和夫支部長による中締めでもって、10期(小柳義夫さん)から66期(武優樹学生幹事)までの計30名の集った会は終了しました。
この後は場所をニューミュンヘン曽根崎店に移し、懇親会となりました。フォーマル、インフォーマル、両方の話に、花が咲きました。
本支部も四年目に入ります。コロナも終わり、活動に制約がなくなった中、より充実した企画を実現できれば、と思います。これからますます多くの方が本支部に加わり、兄弟校の卒業生との交流も含めて、当支部への活動へ積極的に参加を心から願います。
西川 健誠 (34期)