12月14日(土曜日)に丹沢・札掛の山小屋(栄光ヒュッテ)に新設した薪ストーブの山岳部OB会の「火入れ式」をしました。(学園の初使用は11月初旬)この冬一番かと思われる寒波で到着直後の小屋は冷え切っていましたが、新ストーブの威力は素晴らしくて短時間で小屋を暖め、煮炊きも楽しめました。懇談会ではOBから集めた寄付の使い道について学園側に何を提言するかなど山小屋にまつわる話題で盛り上がりました。
横浜駅東口から磯村正義会長(14期)ら参加者11人がマイクロバスで出発。第二東名の秦野丹沢スマートICで高速を降り、秦野森林組合で薪を4束購入し(一束500円)、焚き付け用の杉の皮なども調達して山小屋へ。紅葉は終わっていましたが、広場のメタセコイアはまだ黄土色の葉を残しており、落ち葉が雪のように舞っていました。
小屋を開けると寒く、早々に「火入れ式」を開始。磯村会長の挨拶の後、ストーブ導入に尽力した岩崎孝之前会長(10期)と田中泉さん(11期)が焚き付けに仕込んだ着火剤に点火。火は勢いよく薪に燃え広がりました。
暖かくなったところで、岩崎さんと田中さんが挨拶。前のストーブに穴が空き、昨年9月にOB会で募金を募り、集まった170万円余りをストーブを中心にした山小屋の費用にと寄付しました。それから1年余りにわたる長丁場となった導入の経緯を振り返りました。
このストーブは日鉄工営(横浜市瀬谷区)製の「キューブ FLAME TYPEA」で、幅40センチ、奥行き83センチ、高さ68センチの縦型。本体、煙突とも黒色です。特色は12ミリの厚さがある鋼板の外側をさらに鋼板で覆う二重構造になっている点です。これにより外板はさほど熱くならず安全に使えます。上部には鍋ややかんが置ける約30センチの穴と放熱用の小さな穴が空いています。
煙突は垂直に立ち上がり天井に抜けています。以前の横づけの煙突は、途中で排煙が冷えて煤がたまり、ほとんど詰まっていたそうです。田中さんは今年11月に北海道大学の山小屋が火事で全焼した例をあげ、新しいストーブも適切に使って長く愛されるストーブになって欲しい、と話していました。
その後は昼食となり、載せたヤカンで湯を沸かし、インスタント味噌汁やコーヒーを作ったり、鍋をかけて持参したおでんを暖めたりとストーブを囲んで盛り上がりました。
帰路もマイクロバスで夕方には横浜駅に戻りました。
山小屋とストーブの使用方法は、同窓会のHPの事務局通信トップの会員サービスメニュー(https://www.eikoalumni.org/cmc/service/index.html)の「山小屋利用の手引き」に記載してあります。
中川 聡 (24期)