同期会の幹事にとって手間なのは会場の確保とその後のやりとりですが、19期の数少ない取り柄は「会場=幹事」で一体化していることです。それは同期のヒラヤマが横浜で女性の間では絶大なる人気を誇るオシャレなホテル「HOTEL PLUM」の経営者兼総支配人であることによります。
例えば、高校時代にバンドを組んでいた連中が46年ぶりに活動を再開させたとします。「できれば、みんなに聴かせたいよな。なら、同期会でも開いてもらおうか」とヒラヤマに相談する。ヒラヤマはHOTEL PLUMの宴会場のスケジュールを確認し、「じゃあ、来年3月5日の土曜日が空いているから、この日にやるか」と即決。同期のアドレスが登録してあるメーリングリストで、「2016年3月5日に同期会を開きますので、よろしく!」と通知する。これで、同期会は成立です。
そんな案配で前回の同期会から1年半しかたっていないのに開催が決定したのが、今回の同期会でありました。その間、ヒラヤマはマンネリ幹事のカツミに、「また頼むね」とメールで連絡。「ガッテン承知の助」と引き受け、「どうせならバンド演奏だけでなく、同期の芸達者にもなんかやってもらう!一大パフォーマンス大会だ!」と調子に乗り、これはと思う連中をそそのかす。「皆さんのお力で盛り上げたい」と頼み込み、以下の演目が並ぶことになったのであります。
これは楽しみだと思っていたら、写真部だったナベシカ(歯科医)から、「栄光時代に撮った写真が実家で2000枚見つかったゾ!」との連絡が入る。「それ、おいしいじゃん!同期会で使おう」と思って、だれか編集してくれないかとメーリングリストで呼びかけたら、人の良さでは折り紙つきのヨッチャン(エンジニアリング会社勤務)が引き受けてくれた。
で、本番当日。プロとして活躍するクボタの「安宅」とかいう勧進帳を題材にした謡は、いやー、しびれましたね。腹の底から声が響き渡ってすごかった。次いで、アマチュアコンクールで優勝し、コンサートも開く腕前のイモト、イイノの奏でるタンゴ調の調べも聴き惚れました。そして、サステイン4の登場。60年代のフォークソング&GS!懐かしかった!この日のために、半年以上練習したそうで、63歳のおっさんたちが高校生に戻っていましたね。
写真のスライドショー。同期の顔が映るたびに、「あっ、○○」「お、××」と反応する単純さも高校時代のまんま。中国にいるシラサワもSkypeで飛び入り参加。最後は、やはりピアノの名手だったウエノハラが6年前に亡くなってから途絶えていたピアノ演奏による「Eiko High Forever」を今回はイモトとサステイン4の伴奏で復活させ、2時過半の宴は実に楽しく、閉会となったのでありました。
65名も集まってくれて、みんなありがとう。HOTE PLUMのスタッフの方々、面倒を見ていただき、感謝です。そして、御年89歳の稲田先生、いつも若々しい迫先生、今回も出席していただき、ありがとうございました。また来てくださいね。
というわけで、ビジネス分野でジャーナリストをしているカツミは、「その時々の状況に応じて物語を紡ぐと、それが結果的に戦略として成立していく」という「物語的戦略」を提唱しているのですが、まさに物語的戦略の有効性を立証した同期会だったのであります。
勝見 明 (19期)