歴史・文学散歩初秋の葉山文学散歩

実施日:2019年9月26日(木)

2019年9月26日(木)にJR逗子駅に集合しました。今回は酷暑の疲れか?常連さんが欠席され15人の参加でした。バスに乗って向原バス停で下車、葉山町図書館で「堀口大学資料室」を見学、堀口は訳詩集「月下の一群」を著し、昭和の文学界に巨大な足跡を残しました。葉山の風光が余程好きだったのでしょう、葉山図書館から5分も坂道を下った森戸川に架かる橋の袂に堀口大学の別荘後と碑文が在りました。堀口大学文学碑に続いて「西東三鬼」の句碑を巡ります。「西東三鬼」は栄光ではついぞ触れなかった俳人で「サイトウサンキ」と読むのだそうです。でも三春さんの案内プリントを読んで驚愕しました。
「恐ろしき君等の乳房夏来る」
「秋の暮れ大魚の骨が海を引く」
恬淡として世相や季節の移ろいを吟じるのが俳句と思っていた私はダリの奇怪な油絵を観るような衝撃を受けました。堀口大学も西東三鬼も葉山の風光を愛しながら作品や業績は全く違います。堀口が明治以来のロマン主義の恵まれた時代に在ったものの三鬼は戦争の前後の荒れた世相の下で過ごしたのでした。三鬼の俳句は森戸神社に近い砂浜にもありました。森戸神社の境内で弁当にして、午後も歩き続けます。お琴の宮城道雄の旧宅を観て高橋是清邸跡(現在は老健施設)を巡りました。更に團琢磨邸から一色海岸に出て堀口すみれ子邸から御用邸脇を歩いて葉山公園で解散しました。全行程6キロメートル初秋の海風を浴びて体も心も満たされた健康ウォーキングが出来ました。

竹内 正敏 (13期)

森戸海岸にて